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アシュワガンダの効果  2012-10-26
M.D.  M.YOKOYAMA 2012-10-26
アシュワガンダはインド人参もしくはWithania somniferaとも呼ばれ、数千年もの間アユルベーダで“アダプトゲン”として使用されてきた。 アシュワガンダの構成成分として生物学的活性がある物質はアルカロイド(isopelletierineなど)、ステロイドラクトン(withanolideなど)、グルコシド(sitoindosides Ⅶ&Ⅷ)などが含まれている。[1]
最近の研究では、アシュワガンダの構成成分について多くの神経保護作用つまり、抗炎症作用、抗酸化作用、アミロイドベータの抑制作用、細胞死抑制作用などが列挙されている。[2]
今回はそのうち脳に対する主な作用についての実際の実験結果を掲載する。

1) 抗ストレス作用
アシュワガンダの抗ストレス作用を評価するためにSingh Nらはアシュワガンダの種からの抽出物をラットに投与し、そのラットに水泳試験を行った。アシュワガンダを与えられたラットは、与えられなかったラットに比べて水泳時間が2倍になった。[3] さらに同様にラットに水泳試験をさせた研究で、水泳試験が原因と思われる副腎重量の増加と副腎でのアスコルビン酸(ビタミンC)の減少をアシュワガンダがくい止めることもわかった。アシュワガンダの根の成分を投与しても水泳試験の継続時間が伸び、さらにストレス時に上昇するコルチゾール、貪食細胞指数を正常範囲内に留める。[4] つまりアシュワガンダがストレス時、抵抗性を上げる状態を作り出すことがわかる。[1]
加えて、アシュワガンダのグルコシド成分にはストレスによる胃潰瘍抑制効果も認められている。

2)抗酸化作用
脳および神経システムは他の人体組織に比べて活性酸素の影響を受けやすいといえる。それは脳や神経システムには脂質や鉄を豊富に含んでいるからである。脳はさらに総酸素消費量の20%量もの供給を受けており、活性酸素が発生しやすい臓器といえる。そして活性酸素のダメージは“神経細胞の死”という形であらわれる。つまり活性酸素の発生しやすい脳では、いかにして活性酸素を無害化するかが重要となってくる。 ラットでの研究で、アシュワガンダの活性成分であるwithanolidesが、スーパーオキシドジスムターゼ(SOD)、カタラーゼ、グルタチオンペルオキシダーゼといった活性酸素を無害化する酵素の増加をもたらすことがわかっている。

3)中枢神経系への影響
アシュワガンダを経口投与することにより、ラットにおいてストレス誘発性海馬神経細胞の脱落が抑制されることが確認されている。[5]また、sitoindosides Ⅶ,Ⅷ,Ⅸ,Ⅹおよびwithanolide Aは前頭葉皮質および髄質のコリンシグナル転換カスケードに影響を与え、脳内アセチルコリン濃度、コリンアセチルトランスフェラーゼ活性、およびムスカリン性アセチルコリン受容体数を増加させることにより、記憶学習障害を改善させることが明らかとなっている。[5]
一方、in vitroの研究で、アシュワガンダは神経細胞そのものへのダメージを修復することがわかった。[5,6]それは軸索の伸展、シナプスの形成、末梢ミエリンの増加といった複数の作用によるものと考えられる。[5]実際にラットにアシュワガンダを投与した実験では、海馬と皮質のダメージを修復し、神経萎縮を減少させ、結果として記憶力が改善したという結果が出ている。

被験者にアシュワガンダ500mg/日を摂取してもらった研究で、副作用の報告はされていない。[7] 100mg/日を8か月間摂取してもらった研究で、各種臓器能はいずれも正常範囲内であった。

CHIRON社から発売されているサプリメント“CONCENT”には、上記有効成分であるwithanolideが8.0%以上含まれているアシュワガンダが使用されており、大変品質のよい製品である。おすすめする。

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[1] Lakshumi-Chandra Mishra,Betsy B, Simon Dagenais 2000. Alternative Medicine Review 2000.
[2] Kulkarni SK, Dhir A. 2008 Withania somnifera: an Indian ginseng. Prog Neuropsychopharmacol Biol Psychiatry. 2008 Jul 1;32(5):1093-105. Epub 2007 Sep 21. Review.
[3] Anbalagan K, Sadique J. 1981. Influence of an Indian medicine (Ashwagandha) on acute-phase reactants in inflammation. Indian J Exp Biol. 1981 Mar;19(3):245-9.
[4] Archana R, Namasivayam A 1999. Antistressor effect of Withania somnifera. J Ethnopharmacol. 1999 Jan;64(1):91-3.
[5] Tohda C. 2008. Overcoming serevral neurodegeneration diseases by traditional medicines: the development of therapeutic medicines and unraveling pathophysiological mechanisms. Yakugaku Zasshi 2008;128;1159-1167
[6] Kuboyama T, Tohda C, Komatsu K. 2005. Neuritic regeneration and synaptic reconstruction induced by withanolide A. Br J Pharmacol. 2005 Apr;144(7):961-71.
[7] Auddy B,Hazra J, Mitra A. 2008. A strandardized Withania somnifera extract significantly reduced stress-related parameters in chronically stressed humans:a double-blind, randomized, placebo-contorolled study. J Am Nutraceutical Assoc 2008;11:50-56


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